昔を思い出しました。
52年前です。私が小学校6年の時のことです。
昭和34年9月26日 台風15号 伊勢湾台風です。
夕方 だんだん強くなる東風の中で親父が
「こんどの大風はいつもとちがう、 もし家が倒れたら 堤防の下の木の所へ」と
打ち合わせをして台風が来るのを待ちました。
今と違いテレビ ラジオ 携帯電話 自動車 何もありません。
暗くなる中風の音だけが鳴り響いています。
何時頃でしたかねえ、 母屋の柱にもたれていたところ
その柱が風にあわせて動くのが判るようになって来ました
家が揺れているんですねえ
縁側のガラス戸も風に吹かれてしなってくるのがわかります。
「こりゃ だめだ 畳だ! 親父は畳を跳ね上げガラス戸に何枚も
もたせ掛けました。
これで一安心、外を見ると 納屋が風の吹くたびに
左右に50センチくらい揺れています。
見ていると 恐ろしくなりふるっていましたねえ。
少しずつ明るくなってきました 周りの家では窓の無い家や屋根の無い家。
家が根こそぎなくなっている家。 などなど。
家を守りきった親父にいまさら感謝感謝です。
親父の背中が人一倍大きく見えた時でした。
暫くすると前の道路の所に水が見えます その水がどんどん上がってきます。
そうでした 私の家のある所は 霞提の中でした。
結局 我が家は床下浸水 周りでは床上浸水の家が結構ありました。
情報が入るようになって来ると尾張方面では5000人以上死者が出たとの事
私の家の周辺では人的被害はありませんでした。
昨今それほど 大きな台風は来ていませんけれど。
情報網の進んだ今では取るに足らないかも知れませんが。
風速50mは昔でも今でも風速50mです。
甘く見ないようにしてほしいものです。
一寸昔の 経験談でした。
年がばれましたな。
でも 気だけは若いですよ。
とっとっとっ!! 在所の家の雨戸閉めるの忘れてた!早速行かなくちゃ!!
・・・・あと19日 沖に出たい。・・・ END